
裏通信 第4回目
執筆は、ようやく8月下旬分まで終わりそうです。
季節に合わせて書いていきたいと思っているのだけど、
こうも暑い日が続くと、秋がどんな匂いだったか思い出せなくて。
ちょっと困っています。
リアルタイムで書くのも手だけど、
週4更新はさすがに厳しい。
マラソンの途中で短距離走を挟むような感じ。
ちょっと無謀ですよね。
最近は、本を読んでいます。
書き方の本じゃなくて、
図書館で何度も借りたものとか、
お小遣いで買ったコバルト文庫とか。
懐かしいタイトルを見かけると、つい手が伸びてしまう。
買い直して読みながら、
ああ、たぶん私はここから来たんだなと思います。
本を書きたかったわけじゃないんです。
書きたいなんて、思ってもいなかった。
でも、読んだ文章をノートに書き写したり、
言葉の断片を集めたりしていた昔の自分を見ると、
やっぱり――
欲しかったのかもしれませんね。言葉が。
よく分からないんですけど。
ただ、暇だっただけかもしれないし。
noteの作品も、いろいろ読んでいます。
「スキ」がつく形が、だんだん見えてきました。
昔の私は、ずっと「誰かの期待に応えなきゃ」と思って生きていた。
でもそれって、自分を置いてけぼりにしてたってことなんだよね。
最近ようやく、「私の人生は私のものだ」って思えるようになってきた。
完璧じゃなくても、ちゃんと自分を生きたいと思う。
……多分、こういう文章が“読まれる”ものなんだと思います。
でも私は、
「感情になる前の感覚」が好きなんです。
「またなー」
背中に言葉が飛んできた。
カラオケが終わった帰り道。
ため息が、そのままアスファルトに落ちていく。
揺れるバスの座席。
スマホを取り出す。
流行りのプレイリストは、親指で弾いて飛ばした。
その奥にあるやつ。
長いイントロ、ギターソロ。
ちょっと割れた音。
目を閉じていた。
いつものバス停に着いた。
こんなのを、ずっと書いていたい。
たぶんそれは、“読まれない側”の文章なんだと思う。
自分でも分かってる。
でも、それでいい。
だって、
これしか書きたくないから。

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