未分類

茜色の出口

相変わらず落ち着かない日々です。年内に静かに深呼吸できたらいいなと、そんなことを思いながら過ごしています。息抜きにnoteを眺めると、ここも文化の場ではなくSNSなんだなぁと、しみじみ感じます。何かに目を向けている間は、自分を見なくて済む。...
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崩れるとは整うこと、なのかもしれない

いろいろと大変な日々です。今年は4月から自分のことに力を使うことにしました。もう大人なのだから、みんな自分のことは自分でできるはずです。手を引いた途端、自分が支えてきた周囲が一気に崩れました。手を引くといっても、精神的なフォローやトラブルの...
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透明な時間

noteでの連載をやめて、10日ほどが経ちました。自サイトの立ち上げは、予定より少し遅れています。人は、いろいろとよく見せたがるものです。サイトも、整えて、飾って、気づけば——説明だらけの小説みたいになっていく。だから、三度、作ったものは捨...
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お引っ越し

小説やエッセイの連載を、noteから自分のサイトに移行することにしました。小説も前半のピークまでは公開できたからちょうどいい機会かなとも思って。noteでの管理、正直なところ、ちょっと大変。画像を整えて、タグをつけて、リード文を考えて……本...
八ヶ月

もう一つの夏祭り 八ヶ月おまけ

ジュー、ジュー。カシャー、カシャー。今年の祭りも、俺の担当は焼きそば。毎年これ。誰にも譲る気はない。普段は商店街でラーメン屋をやってるけど、もう息子に任せたから、別にやることもない。でも、なんとなく。これだけは引き受けてる。引き受けてるうち...
八ヶ月

【麻衣編】第三二話 水風船の夜

「ここの高台から、よく見えるんですよ」神社の石段に、ふたり並んで腰を下ろした。石が、じんわりと肌を冷やす。熱を持った空気の中で、それだけが少し違っていた。屋台の明かり。人の流れ。向こうには、やぐらも見える。お囃子の音が、風に乗って遠くから聞...
八ヶ月

【徹編】第三二話 夜の甘さに触れた日

「ここの高台から、よく見えるんですよ」神社の石段に、ふたり並んで腰を下ろした。石が、じんわりと肌を冷やす。熱を持った空気の中で、それだけが少し違っていた。屋台の明かり。人の流れ。向こうには、やぐらも見える。お囃子の音が、風に乗って遠くから聞...
八ヶ月

【麻衣編】第三一話 見せることと、見られること

今日は語る会の日。何を着ていこうか、考えていなかった。前なら、前日からどう見られるかをすごく気にしていただろう。多分、美容室にも行っていたと思う。暑いし、何しても崩れるから。そう思った。そういうことにした。うちの会社は夏のお休みが少し長め。...
八ヶ月

【徹編】第三一話 この場所で、ちゃんと息ができる

テーブルの上には企画書。夏祭り企画――地元の女性経営者と語る、夏祭りとこれからの街。それを見たとき、もっと重い気持ちになるかと思った。夕べは、思ったよりも眠れた。取材や企画に関わると、だいたい本番の前の日は眠れなくて、食べても味もしなくて。...
八ヶ月

【麻衣編】第三十話 塩素の匂いとあの声と

朝起きた。部屋の中は、もわもわした空気。床を歩くと、湿気で足裏が軽く吸い付いた。エアコンを軽くつける。会社も、お盆休み。みんな、元気かしら。スタッフの顔が浮かぶ。昨夜のグループライン。にぎやかだったな。……口元が、少し緩んだ。冷蔵庫を開ける...